家庭的保育とは、児童福祉法の保育事業の一つとして位置づけられている保育事業で、家庭的保育者の自宅や安全に配慮された保育室などで行われる保育サービスです。対象は満3歳未満の子どもで、最大受け入れ人数5名と小規模の保育のことをいいます。
家庭的保育の目的
家庭的保育事業は、大都市部を中心とした待機児童問題の解消や、児童の人口減少に伴う基盤維持を目的に、2010年につくられた経緯を持っています。
さらに、2015年には「子ども・子育て支援新制度」の中で新設された、「地域型保育給付」の対象となる「地域型保育事業」の一つとして、地域密着型の小規模保育を担うようになりました。これによって、家庭的保育は「地域の多様な保育ニーズへのきめ細かい対応」と「保育の質を確保しながら子どもの支援を期待される事業」として進められています。
家庭的保育者とは
家庭的保育を行う保育者のことを、家庭的保育者と呼びます。かつては「保育ママ」と呼ばれ、名乗ることに条件の少なかった存在なのですが、自治体の認可事業として運営されている今では、保育士として十分な経験と実力を持った人材だけが名乗ることを許される資格です。
家庭的保育者を名乗るためには、保育士としてのキャリアの他、自治体の定める研修をすべて受講し、家庭的保育者として認められることが必要なのです。